
進化するミュージアム8選:展示空間を超える、次世代文化施設のかたち
ミュージアムは、もはや“展示する箱”ではない。第13回A+Awards受賞プロジェクトから見る、世界の最新ミュージアムデザイン。産業遺構の再生、歴史建築のリノベーション、自然と一体化する空間、コミュニティを巻き込む設計。展示・教育・商業・交流が融合し、都市や地域に働きかける文化装置へと進化しています。これからのミュージアムは、どこへ向かうのか ──
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進化するミュージアム8選:展示空間を超える、次世代文化施設のかたち
ミュージアムは、もはや“展示する箱”ではない。第13回A+Awards受賞プロジェクトから見る、世界の最新ミュージアムデザイン。産業遺構の再生、歴史建築のリノベーション、自然と一体化する空間、コミュニティを巻き込む設計。展示・教育・商業・交流が融合し、都市や地域に働きかける文化装置へと進化しています。これからのミュージアムは、どこへ向かうのか ──

good vibrations|「集まること」をデザインする、未来のワークプレイス
ホテルのようなロビー、彫刻的なブルーの階段、ロッククライミングを備えたジム、円形オフィス。中国・佛山に Ippolito Fleitz Group が手がけたのは“人が集まること”そのものをデザインしたユニークなワークプレイス。未来型歴史都市の文脈を背景に「聚(jù)」=集まりの思想を空間化し、機能を超えて、交流とエネルギーを生み出す“場”そのものを設計した事例。

perfect fit|敷地条件に“ぴたりと応える”住空間
限られた空間をどう使い切るか、住まいはここまで自由に設計できる。AMMOR Architecture は、カリフォルニア州サンディエゴの高級住宅地〈ラ・ホヤ〉の海辺住宅を全面改修し、マルチファンクションな造作家具で空間を再構築。ベンチがベッドに、階段が収納に。家具そのものが“空間を拡張する装置”として機能する。さらに、塩害対策の素材選びや、サーフィン後の動線まで設計に反映。限られた幅の中で、機能と居心地を両立した住宅事例。

trunk show:138個のトランクが生む、ルイ・ヴィトンの“空間の旅”。
ファッション展は、いまや世界的な“体験型コンテンツ”へと進化している。大阪・中之島美術館で開催された「Louis Vuitton: Visionary Journeys」を手がけたのは、OMA New Yorkの重松象平。ブランドの象徴であるトランクをモジュール化し、アトリウムに浮かぶ発光ランタンやジオデシックドームへと展開。11のギャラリーは、日本文化との対話、工房の再解釈、アーティストとの協働などを建築的に体験させる構成。没入型展示、ブランドストーリーテリング、モジュールデザイン、アダプティブな空間構築といったキーワードを体現するプロジェクト。

7つのスピリチュアルな空間における、構造としての建築的効果
追悼施設から庭園まで、光がとどまり、時間がゆるやかに流れる場所。これらのスピリチュアル空間に共通するのは、固定された類型や信仰ではなく、「雰囲気」と「注意」という共通言語である ──

過去へのオマージュから学ぶ、BAUHAUS(バウハウス)的アパートメント
1932年築バウハウス様式ヴィラの一室を、約90㎡の住宅へ再編。ファサードの修復を起点に、分断されていた平面構成をオープンプランへと転換し、採光計画と動線設計を再構築。ガラスパーティションによる光の拡散や、Valchromatを用いた造作家具、ローカル材パーケットなど、マテリアル戦略が空間の更新を支える。歴史的文脈を保持しながら、機能美を現代生活へ接続した住宅リノベーションの実践。

ゲストを主役に据える演出、シネマティックなホスピタリティ空間
没入感、演出性、そして物語性。近年のホスピタリティ空間では、シネマティックな体験設計が大きなテーマとなっている。ラスベガスからブルックリンまで、最新事例を通して照明・素材・動線・スケール操作によって「ゲストを主役にする」空間づくりの手法を読み解く──

2025年のアダプティブ・リユース:世界の建築家が選ぶ建築のアップデート
歴史的書院の書店化、納屋の住宅転用、工業施設の文化拠点化、高層ビルの再生まで。本特集は、環境配慮・サステナビリティ・地域性・ストック活用といった日本でも重要性が高まるテーマを横断しながら、アダプティブ・リユースが一つの設計思想へと成熟している現在地を提示する ──

architectural confection:お菓子から着想した二層構成のフラッグシップ空間。
創業100年を迎えるイタリアの老舗菓子ブランド「Loacker(ロアカー)」。そのフラッグシップショップ「Loacker Galaxy」は、ウエハースの“層”や“反復”を空間構成に落とし込み、ショップ・カフェ・製造工場を一体化した体験型施設。木材とステンレスを軸に、ブランドの歴史、製造プロセス、現代的なリテールデザインを融合させた建築は、ブランド体験から素材設計、展示手法のヒントに満ちている。