
For the Zara Nanjing clothing store in China, AIM Architecture coordinates animpactful ensemble of tactile and analog, slick and high-tech.
text: dan howarth|photography: seth powers
中国・南京の〈ZARA〉店舗において「AIM Architecture」は、触感的でアナログな要素と、洗練されたハイテク要素を融合した印象的な空間構成を実現した。
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── “体験”へ進化するリアル店舗〈ZARA〉が提示する、SNS時代の新しいリテール空間
欧米では実店舗が徐々に“体験型”モデルへ移行している一方、中国の多くの店舗はすでにその先を進み、来店客が単に商品を見るだけではない、没入型かつ多機能な空間を展開している。こうした市場で競争力を維持する必要性を感じたスペイン発ファッションブランド〈ZARA〉は、上海を拠点とする「AIM Architecture」に南京旗艦店の再構築を依頼した。


「AIM Architecture」は2005年に、オランダ人建築家 Vincent de Graaf(ヴィンセント・デ・フラーフ)とベルギー人建築家 Wendy Saunders(ウェンディ・ソウンダース)によって上海で設立された。中国市場への深い理解と、ヨーロッパ的感性を兼ね備える同事務所にとって、本プロジェクトは理想的な条件だった。
AIM(Authentic Immersive Matters)は、リテール空間は単なる販売場所ではなく、周辺環境を改善し、商品以上の価値を提供すべきだと考えている。Graaf 氏は「建築、テクノロジー、コミュニティを統合する、新しいZaraの方向性を探る機会だった」と語る。
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南京の中心商業地区・新街口に位置する37,000平方フィートの店舗は、既存ガラスタワーの1階と2階を占める。AIMは街との接続を重視し、外部にはキャノピーとレンガベンチを設置。さらに、砂骨材を吹き付けた3D曲面スチールパネルでファサードを覆い、歩行者が立ち止まりたくなる街並みをつくり出した。
店内中央には、巨大なレンガ階段がガラスファサードを突き抜けるように街へと伸びる。「これは“階段”というより“山”として考えた」と Graaf 氏は説明する。階段はピラミッド状に広がりながら2階へ接続し、動線でありながら滞在空間としても機能する。そこには「Art Recherche Industrie」との協業によるZARA初のスペイン国外カフェ〈Zacaffe〉が組み込まれている。

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── リアル × デジタル × SNS|“買う”を超える、没入型ファッション体験
地域特有の赤みを帯びたレンガ色は、店内の商品ディスプレイにも用いられている。空間全体は、コンクリート、マットなステンレス、レザーなど素材感を強調した構成で、色彩よりもテクスチャーを重視している。Saunders 氏は「少しの“粗さ”が必要だった。そうでなければ、ただの服の背景になってしまう」と語る。
天井には格子状のコンクリートパネルが並び、吹き抜け周囲では曲線的に変形することで、大型アート作品を見下ろすバルコニーを形成している。スポットライトやデジタルスクリーンは空間に自然に統合され、リアルとデジタルの境界を曖昧にしている。
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特に印象的なのがフィッティングルームだ。それぞれ異なる世界観を持ち、ある部屋では黄緑のカーペットとブラウンレザーがレトロフューチャーな空気感を演出する。さらに大型エリアでは、LED照明で色彩を変えられる“Fit Check”ブースを設置。来店客はWeChat経由で予約し、プロ仕様の照明とカメラで自分のファッション写真や動画を撮影・共有できる。


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AIMは、テクノロジー、街との接続、そして新しいビジュアル言語を通して、従来のZARAとはまったく異なる店舗を実現した。Saunders 氏は「顧客はブランドと違うレベルで関わりたいと思っている。冒険やインスピレーションを感じられなければ、人々はオンラインで買ってしまう」と語っている。
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本記事は、「INTERIOR DESIGN」による『HOT SHOP』を、日本語でご紹介する記事です。
INTERIOR DESIGN Magazine, July/August 2025
english text: text: dan howarth
photography: seth powers
firm: AIM architecture|site: nanjing, china