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        2026年1月28日

        ロマン主義 2.0:アルゴリズム時代のアーツ・アンド・クラフツ

        00




        ── ラスキンを想起させつつ、より優れた採光と断熱性能とともに。




        産業革命ほど、社会に深い影響を与えた出来事は、近代史においてそう多くはない。この大きな転換期において、工業化は、何世紀にもわたり続いてきた地域に根ざした手仕事や農耕のリズムを、規模・効率・均質性を重視する新たな価値観へと置き換えた。労働はより速く、より安価になった一方で、場所との結びつきは希薄になり、日常生活は自然から切り離され、時間に支配されるものへと変化していった。どこか見覚えのある話ではないだろうか。実際、その感覚は決し的外れではない。

        情報化時代における道具は、機械ではなくデジタルである。しかし、効率性の向上、広範な普及、そして生活の不規則さや人間的な手触りを均してしまう均一性を約束するという点で、その軌道は驚くほど似通っている。アルゴリズムと自動化は、確かに便利さをもたらしたが、その代償として、かつて空間や暮らしを形づくっていた人の痕跡は薄れていった。

        01

        歴史は、急速な進歩のあとには、失われたものへの静かな(時には決して静かではない)郷愁が訪れることを示している。名称こそ与えられていないものの、その兆しはすでに身の回りにある。コテージコア、手仕事の再評価、「スロー」な暮らしへの関心。総じて言えば、それは過去を求める文化的欲求であり、そして「憧れ」こそが、常にロマン主義の核心にあった。

        では、新たなロマン主義の時代はすでに始まっているのだろうか。おそらく、その可能性は高い。では、それは建築において何を意味するのか。その兆候はどこに現れているのか。それを考えるためには、まず原点に立ち返る必要がある。



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        What is Romanticism, Anyway?|ロマン主義とは何か


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        The Bull @ Zab e Lee Cooking School by Chiangmai Life Architects, Chiang Mai, Thailand|13th A+Awards 審査員賞, Sustainable Hospitality Building



        ロマン主義は18世紀後半から19世紀初頭にかけて、合理主義と工業化への反動として生まれた文化・芸術運動である。均質性や機械化を拒み、感情、個性、そして自然の力に新たな価値を見出した。ワーズワース、ゲーテ、バイロンといった文学者がその思想を言葉にし、『フランケンシュタイン』や『ヴェネツィアの石』といった作品は、制御されない進歩への不安と、記憶や手仕事、崇高なものへの関心を映し出している。

        建築においては、不規則さ、場所性、人の手の存在を称揚するかたちで表れた。ゴシック・リヴァイヴァルは、中世建築の精神的・道徳的価値に目を向け、オーガスタス・ピュージンやジョン・ラスキンがその思想を支えた。アーツ・アンド・クラフツ運動は、産業的な均一性よりも、正直な素材と可視化された技術を日常生活へと持ち込んだ。同時期に広まったピクチャレスクの思想は、非対称性や即興性、地域の伝統を重視し、風景から自然に立ち上がるような建築を生み出していった。

        ロマン主義建築は、運動全体と同様に、均質化への批評として存在し、記憶と意味を静かに擁護するものだった。そしてその価値は、今あらためて切実さを帯びている。



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        Why Romanticism Now?|なぜ今、ロマン主義なのか

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        Shannan Beehive Observation Cabin by OMNO Lab, Qonggyai County, Shannan, China|13th A+Awards 審査員賞, Architecture + Localism


        ロマン主義が再び姿を現している理由は明快だ。かつてそれを生んだ状況が、再び立ち現れているからである。工場、炭素に覆われた都市、大量生産品の氾濫が自然や手仕事から人々を遠ざけた当時。現在は、アルゴリズム、自動化、グローバルな供給網、そしてデータによって駆動される新たな均質性が、同様の結果をもたらしている。

        確かに暮らしは効率化されたが、その代わりに場所性や人間性は失われた。住宅、街路、都市そのものが、どこにあっても同じように感じられることは珍しくない。供給網の拡大は利便性を高めた一方で、かつて空間体験を特徴づけていた素材との結びつきや個別性を削ぎ落とした。さらに、このシステムは排出量の増加、資源枯渇、地域文化からの乖離といった環境的・社会的影響を伴い、もはや無視できない段階に至っている。

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        Arghavan (Cercis) Commercial Project by 13 Degrees Architecture Studio, Yazd, Iran|13th A+Awards 人気投票受賞, Architecture + Innovation



        こうした状況に対し、建築家やクライアントの間では、意図と根拠を備えたアプローチを求める動きが広がっている。手仕事やつくり手の痕跡は、単なるノスタルジーではなく、人と空間の関係を回復する手段として再評価されている。同時に、地域素材や敷地固有の条件を生かした設計への関心も高まり、グローバルな均質性に抗しつつ、強い場所性を与える法として機能している。感情的な共鳴もまた、副次的な効果ではなく、設計の正当な目的として再び中心に据えられつつある。

        重要なのは、こうした動きが進歩そのものを否定しているわけではないという点だ。それはむしろ、進歩の限界を認識し、その過程で失われたものを意識的に取り戻そうとする試みなのである。



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        What Does Romanticism 2.0 Look Like?|ロマン主義 2.0 のかたち


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        Exeter College Cohen Quad, Oxford by Alison Brooks Architects, Oxford, United Kingdom


        この変化はすでに実践の中に表れている。多くの現代建築では、経年変化を隠すのではなく、むしろ受け入れる再生素材が選ばれている。節や歪みを含む木材、風化した石、手成形のタイル。それらは完璧な仕上げのためではなく、時間と場所の質感を空間にもたらすために用いられている。

        また、地域の伝統や風景を参照しながらも、単なる模倣に終わらない建築も増えている。アリソン・ブルックスによるオックスフォード大学コーエン・クアッドは、ゴシック建築の語彙を現代の学術環境に再解釈し、歴史的文脈と対話している。隈研吾建築都市設計事務所に代表されるように、素材を構造要素にとどめず、光や接合、触感を通じて空間体験そのものを形づくる試みも広がっている。こうした素材への再注目は、より人間的で触覚的な建築への志向を示している。

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        Kuwait University by Skidmore, Owings & Merrill (SOM), Kuwait|13th A+Awards 審査員賞, Architecture + Facades



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        Where Might This Go?|この先にあるもの

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        Virunga Mountain Spirits Distillery by BE_Design, Northern Province, Rwanda|13th A+Awards 審査員賞・人気投票受賞, Architecture + Low Cost Design


        ロマン主義2.0が建築における主流となるのか、それとも静かな対抗軸にとどまるのかは、まだ分からない。ただひとつ確かなのは、建築をより人間的に、より場所に結びつけようとする衝動が、今後ますます重要になっていくということだ。

        技術の効率性と、手仕事の配慮や意図をいかに両立させるか。その均衡を探る試みはすでに始まっている。あとは、建築という分野が、その可能性をどこまで引き受けるのかにかかっている。



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        Architizer Magazine
        English text: Kalina Prelikj


        About Kalina Prelikj:
        A jack of all trades and a soon-to-be Master of Architecture, Kalina enjoys embracing her creative side and has dabbled in everything from marketing to design to communications. However, her main interest lies in architecture, as she loves to explore how it shapes our communities and transforms our daily experiences. With a deep appreciation for the art of puns, Kalina is constantly on the lookout for opportunities to craft clever wordplay.



        ※本記事は、Material Bankのグループメディアである「Architizer(アーキタイザー)」の記事を翻訳・編集したものです。実際の英文記事はこちら




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