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        2025年10月16日

        グリーンルーフの、その先へ:持続可能な設計が描き出す新しい建築のかたち

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        ── 建築家たちは “つくる” よりも “探る”ことを重視し始めている。




        持続可能性という言葉が語られるとき、私たちはしばしば「自然素材」「ゼロ・カーボン」「緑化テラス」といった要素を思い浮かべる。しかし、Architizer A+Awards のサステナビリティ部門で受賞したこれら7つのプロジェクトは、その概念をさらに拡張し、「サステナブル」という言葉に新たな意味を与えている。

        これらの建築は、機能・素材・空間の再利用を軸に、環境面だけでなく社会的側面にも配慮した設計思想を示している。そして何より重要なのは、すでに存在する建築への敬意である。

        構成と分解を前提とした設計要素、モジュラー化されたパーツ、知的素材(スマートマテリアル)、ファサードの再解釈、そしてランドスケープとの統合──これらの手法はいずれも、現代建築家たちの新たな意図を物語る。すなわち、「過剰にデザインすることをやめ、より深くリサーチする」という姿勢である。

        それは、受動的なエネルギー戦略や新素材の応用を探ることでもあり、あるいは「密集した都市の中に残された空き建物を、いかに持続可能な形で再生するか」という問いに向き合うことでもある。いまや多くの建築家が、解体よりも再生を選び、文脈(コンテクスト)と地域の伝統を優先することで、気候変動と対峙しているとも言える。

        今回は、世界最大級の建築アワード「Architizer A+Awards」より、最新のサステナブル部門受賞作をピックアップした。



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        Case 01:Östermalm Hall Padel (設計:Tengbom、スウェーデン・ヨーテボリ)

        ▶︎ 受賞:A+Awards サステナブル改修部門 最優秀賞


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        仮設建築を再生する、軽やかな構造の再解釈


        仮設のマーケットホールを、持続可能なパデルコートへと転用したプロジェクト。
        細身の柱と梁という既存構造の特徴を尊重しながら、解体ではなく継承と再構築のアプローチを採用した。新たな機能要件を満たすため、建築家たちは「スチールソックス」と呼ばれる構造部材を追加し、建物全体の高さを拡張。この最小限の介入によって、オリジナルの優雅な佇まいを保ちながらも、現代的な用途へと再生を果たしている。



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        Case 02:HasleTre(設計:Oslotre Arkitekter、ノルウェー・オスロ)

        ▶︎ 受賞:A+Awards サステナブル商業建築部門 最優秀賞

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        木構造が拓く、新しいワークプレイスの柔軟性

        延床約3,000㎡のマスティンバー構造による商業施設。内部はオープンプランから小規模オフィスまで自在に構成を変えられ、同時に温室効果ガス排出量を大幅に削減している。特筆すべきは、将来的な再組立てまで見据えた**「施工プロセスのデザイン」**である。木材同士のジョイントや再利用素材、CLT壁体を用いることで、技術的・空間的な柔軟性を確保。建築そのものが「変化を内包する構造体」として成立している。



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        Case 03:The Panda Pavilions (設計:Atelier Ping Jiang | EID Arch、中国・成都)

        ▶︎ 受賞:A+Awards サステナブル文化施設部門 最優秀賞

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        風景と一体化する、パンダ保護施設の建築言語

        成都ジャイアントパンダ繁殖研究センターの拡張として設計された、4つの開放的な円形中庭から成るパビリオン群。敷地の地形に沿うように配置され、建築と歩行体験が連続するランドスケープの一部として機能している。ファサードには竹林を想起させる木目調アルミフィンを採用。自然換気や太陽光利用を基盤とした低エネルギーシステムが導入され、環境負荷を最小限に抑えながらも、象徴的な建築表現を実現している。



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        Case 04:Gaia(設計:RSP Architects Planners & Engineers、シンガポール)

        ▶︎ 受賞:A+Awards サステナブル教育施設部門 最優秀賞

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        マスティンバーで構築する、教育施設の新たな構造美

        教育・研究・執務機能を集約した6層構造の教育施設。プロジェクトの核心は、「持続可能な構法そのものを学びの場にする」という設計思想にある。主要構造には、再生可能林業から調達されたマス・エンジニアード・ティンバー(MET)を採用し、炭素吸収体としても機能。さらに、遮熱ガラスや低伝導外皮、通風制御フィンなどを組み合わせ、環境応答型の建築躯体として完成している。



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        Case 05:Emptiness, MUJI eco-pavilion(設計:Atelier FORTH FORCE、中国・上海)

        ▶︎ 受賞:A+Awards サステナブルインテリア部門 最優秀賞

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        「空」を体験する、再利用型建築の実験

        2023年の中国国際博覧会に出展された無印良品のエコパビリオン。7,524個の木製パーツで構成された再構成可能なモジュラー建築で、展示期間中に来場者がパネルを取り外していくことで、構造が徐々に露わになっていく仕掛けとなっている。取り外されたパーツは家具として再利用可能であり、ミニマリズムと循環的デザイン哲学を体現。訪れる人々に「再利用と環境意識」を直感的に体験させる。



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        Case 06:54 Social Housing(設計:Fortuny-Alventosa Morell Arquitectes、スペイン・マヨルカ島インカ)

        ▶︎ 受賞:A+Awards サステナブル集合住宅部門 最優秀賞

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        エネルギーゼロを実現する集合住宅の新原型

        全54戸の社会住宅プロジェクト。中央の湿潤コア(wet core)を囲む構成により、通風・採光・温度調整を最適化している。床や壁には高い熱容量をもつ素材を使用し、湿度を自律的に調整。さらにパッシブハウス基準に基づく設計で、ゼロエネルギー・ゼロカーボンを達成している。地域環境と建築技術の融合によって、社会的包摂と環境性能を両立する住宅像を提示する。



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        Case 07:The Ark – Shanghai Cement Factory Warehouse Renovation(MAD Architects、中国・上海)

        ▶︎ 受賞:A+Awards サステナブル非住宅部門(未建築プロジェクト)最優秀賞

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        産業遺構を蘇らせる、透明な構造のアプローチ

        上海・張江の旧セメント倉庫を、都市の公共水辺間へと転換する構想。既存のコンクリート壁を保存しつつ、軽量金属フレームとガラスカーテンウォールを挿入。古い構造体の風合いを残しながらも、透過性と新機能を与えている。解体を前提としないリペアと再利用の設計によって、産業遺産を未来へと継承する持続的なデザイン提案である。



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        Architizer Magazine
        English text: Eirini Makarouni

        About Eirini Makarouni:Eirini Makarouni is an architect, PhD design-led researcher and freelance architectural writer. Traveling between Athens and Edinburgh, Eirini searches for alternative ways of practicing architecture. She draws inspiration from history, mythology and fiction, paper architecture, and local urban cultures.



        ※本記事は、Material Bankのグループメディアである「Architizer(アーキタイザー)」の記事を翻訳・編集したものです。実際の英文記事はこちら